猫はもともと暑い地域に住んでいた動物で、暑さにはある程度強いです。
ですが日本の多湿な暑さは得意ではなく、猫ちゃんも夏バテすることがあるんです。
偏食気味で食べムラのある猫ちゃんは、夏になるとより食べてくれなくなることも多いそう。
猫ちゃんにとにかく何か食べさせようと『ちゅーる』を与える飼い主さんも多いですが、だったらちゅーるも『総合栄養食』タイプを選んで少しでも多く栄養補給させるのも一つの選択肢です。
この記事では『ちゅーる総合栄養食』と一般のちゅーるの違いを解説し、夏にごはんを食べてくれない猫ちゃんに元気を維持できる方法を紹介していきます。
ちゅーるも選択次第で健康維持に役立つようですよ。
猫ちゃんが『ちゅーる』は食べるけどご飯は食べない、その原因は?
『ちゅーるは食べるけど、ご飯は食べてくれない…』多くの飼い主さんから聞く言葉です。
特に夏はちゅーるの需要が増すようですが、その原因を簡単にまとめてみました。
単純にちゅーるの方がご飯より美味しいから
夏に限らずですが、猫ちゃんがちゅーるを好むのは「ちゅーるの方が美味しいから」が大きな理由で、ご飯よりも魅力的に感じる理由の一つです。
- ちゅーるの味が濃くて美味しい
- 香りが強く、食欲をそそる
- 舐めやすいテクスチャー
それだけちゅーるが美味しければ、ご飯に見向きもしなくなりますよね。
夏バテでウェット感のあるフードを食べたがるから
夏の暑さで猫ちゃんが夏バテすることもありますが、そんな夏はウェット感のあるちゅーるが特に猫ちゃんに好まれる傾向があります。
ご飯よりも食べやすく、水分も多く含まれているからですね。
- ウェット感があり、飲み込みやすい
- 水分補給にもなる
- ひんやりしていて、夏の暑さにぴったり
このように夏の猫ちゃんは、普段以上にちゅーるを好む傾向が強くなるようですよ。
『ちゅーる総合栄養食』と一般ちゅーるの違いは?原材料・成分から徹底比較!
総合栄養食ちゅーると一般のちゅーるは、明確に『総合栄養食』と『おやつ」として区別されています。
それがどのように違うのか、詳しく解説していきます。
そもそも『総合栄養食』って何?総合栄養食の定義を解説!
日本におけるペットフードの『総合栄養食』は下記の通りにはっきりと定義づけされています。
「総合栄養食」とは、ペットフードのうち、犬又は猫に毎日の主要な食事として給与することを目的とし、当該ペットフードと水だけで指定された成長段階における健康を維持できるような栄養素的にバランスのとれた製品であって「ペットフード公正取引協議会」の定める試験の結果を基に定められています。
カンタンにいうと『そのフードと水だけでペットが健康でいられる栄養たっぷりフード』の基準となるものですね。
ちなみに国内の総合栄養食の基準は、ペット先進国アメリカの『AAFCO(全米飼料検査官協会)』のガイドラインをもとに決められているので、この審査基準をクリアしなければ『総合栄養食』を名乗ってはいけないそうです。
主食の有名キャットフードの一例として、『グランツキャットフード』は総合栄養食と名乗れる栄養満点で食いつきの良いフードです。
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『ちゅーる総合栄養食』と一般ちゅーるの違いを原材料・成分から徹底解説!
ではちゅーる総合栄養食と一般的なちゅーるでどのように違うのか、原材料表と成分表から違いを確認していきましょう(味は全て「まぐろ」で統一します)。
※ちゅーる総合栄養食には『ちゅーるごはん』という総合栄養食のシリーズもあるので、こちらも一緒に比較します。
【 原材料表 】
- 総合栄養食とちゅーるごはんには『鶏脂』が多めに入っているのでカロリー高め
- 総合栄養食とちゅーるごはんにはミネラル、ビタミンの種類は豊富
- ちゅーるごはんにはコラーゲン、乳酸菌、セルロースといった骨や腸内をケアする成分も含まれる
また『ちゅーるごはん』はグレインフリー(穀物不使用)になっていて、猫ちゃんの胃腸に負担をかけないから消化吸収に優れていることもポイントです。
『ちゅーる(ごはん)総合栄養食』愛用者の口コミは?やっぱりちゅーるは良く食べる!
それでは実際に『ちゅーる総合栄養食』や『ちゅーるごはん』を使用している飼い主さんたちの口コミを見てみましょう。
多く聞かれる口コミを抜粋してみました。
- ちゅーるしか食べなかったうちの子も、総合栄養食なら安心です!
- 食べ飽きずに毎日楽しそうに食べています。
- 体調も良く、元気に過ごしています。
- 普通のちゅーるより濃厚みたいで、喜んで食べている。
- 体調を崩してぐったりしてる時でも、ちゅーるごはんで栄養補給できている。
- 口内炎でご飯を食べてくれないときも、これなら食べてくれて安心!
このように、多くの愛用者が『ちゅーる総合栄養食』と『ちゅーるごはん』を支持しています。
猫ちゃんが美味しく食べられる上に、栄養面でも安心できるのは嬉しいポイントですね。
『ちゅーる総合栄養食』は一日何本食べれば足りるの?
総合栄養食は十分な栄養がとれるので、主食として食べさせられるものです。
では『ちゅーる総合栄養食』だけで一日に必要な栄養をとるには、何本食べさせる必要があるのでしょうか?
一般的な成猫(4kg)で一日に必要なカロリーは約200kcalと仮定します。
ちゅーる総合栄養食のカロリーが13kcal/本なので、一日に必要なカロリーだけで考えたら、約15~16本が必要という事になります。
必須栄養素ではちゅーる総合栄養食に含まれるタンパク質・脂質をg(グラム)換算すると、それぞれ1.2g・0.3gとなります。
これを一日15本食べたとすると
- タンパク質:18g
- 脂質:4.5g
となり、一日に必要なタンパク質・脂質量がそれぞれ20.8g・6gとなるので、少し足りないですが必要量に近い量を摂取できるようです。
でも改めて考えると、一日に15~16本もちゅーるを与えていたら、コストが高くついて大変でしょうね。
やはり、総合栄養食のドライフードを主食として食べてもらうことがスマートですよね。
『ちゅーる』に頼らずに『ご飯を食べない猫ちゃん』へ食べさせる工夫を紹介!
飼い主さんの本音は、猫ちゃんに毎日主食のご飯を食べて健康でいて欲しいはずです。
ここでは猫ちゃんにまたご飯を食べてもらうための工夫を紹介します。
普段のご飯を美味しそうと思わせる工夫
猫ちゃんがご飯を美味しそうに感じるように工夫してみましょう。
- ご飯にちょっとだけちゅーるを混ぜてみる
- ドライフードにウェットフードを混ぜてみる
- ご飯を温める、ぬるま湯でふやかす等して香りを引き立てる
- ご飯を食べやすく小さくするなど形やサイズを変えてみる
- 食いつきの良いと評判のドライフードに変えてみる
これらの工夫で、また猫ちゃんがご飯に興味を示して食べてくれるかもしれませんね。
ご飯を食べてくれる環境づくり
猫ちゃんがリラックスして快適にご飯を食べられる環境を整えることも大切です。
- 風通しの良い涼しい場所に食事スペースを設ける
- 新鮮な飲み水をいつでも飲めるようにしておく
- 静かで落ち着いた場所に食事スペースを設ける
- 清潔な食器を使う
- 食器や食事台の高さを猫ちゃんの食べやすい高さに調整する
繊細な猫ちゃんは特に食事環境に敏感なので、ストレスなくご飯が食べられる環境づくりはとっても大切ですね。
体調を崩さないような生活環境づくり
猫ちゃんの体調管理も食欲に影響を与えます。
- 室内を気温25~26℃、湿度50~60%になるように調整する
- 風通しが良く直射日光の当たらない、くつろげるスペースを用意する
- 適度に運動させて、ストレスを減らしてあげる
- 飲みたい時に水が飲めるよう水飲み場所を複数用意する
- トイレはいつも清潔にして、ウンチの状態をまめにチェックする
- 猫ちゃんの体調に異変が無いか、常に気にかけておく
猫ちゃんの体調が整うことで、食欲も自然と戻ってくることがありますよ。
【まとめ】『ちゅーる総合栄養食』はどうしてもちゅーるしか食べない猫ちゃんへの切り札!最善はご飯を食べさせる努力です!
『ちゅーる総合栄養食』は、ちゅーるしか食べない猫ちゃんにとって強力なサポートとなります。
しかし、最善の方法はやはり、ご飯を食べさせる努力を続けることです。
- 総合栄養食ちゅーるを一時的に使う
- ご飯を食べる習慣をつける工夫を続ける
- 栄養バランスを考えた食事を提供する
『ちゅーる総合栄養食』は一応主食になりえるので、夏場など食欲がない時期の栄養補給に重宝します。
ですが『ちゅーる』はおやつととらえて与えないとコスト的にも猫ちゃんの健康的にも良くない面があるはずです。
『ちゅーる総合栄養食』と『ちゅーるごはん』はいざと言う時の栄養補給という考え方の方が猫ちゃんにも飼い主さん的にもベストではないかと考えています。
猫ちゃんの食生活に『ちゅーる総合栄養食』をうまく取り入れて、毎日健康に過ごしてほしいですね。