キャットフードを選ぶ選択肢でしばしば話題になる「グレインフリーは良いのか悪いのか?」
これでグレインフリーキャットフードを躊躇している飼い主さんも多いのではないかと思います。
ネットの情報等を総合したうえで「実際グレインフリーはどうなのか」、私なりにまとめてみました。
キャットフード選びの参考にしてもらえたら幸いです。
【結論】適正な量を与えていれば問題なし
冒頭から結論ですが、一日の適正量を守っていればグレインフリーキャットフードは猫ちゃんにとって「良い食事」と言えます。
一般にグレインフリーキャットフードは穀物不使用な分、タンパク質が占める含有量が多いのが特徴です。
そのため「タンパク質を多くとりすぎるので腎臓に負担をかけるのがデメリット」と言われますが、ネコちゃんの主食として販売されているフードはパッケージに記載される一日の適正量を与えていれば過剰摂取とならないよう配合調整されています。
よってフードを適正量以上に与えすぎなければ腎臓への負担は問題ありません。
懸念されるのが、主食以外に与えてしまう「おやつ」。
おやつに含まれるたんぱく質や塩分が過剰となり、結果的にネコちゃんの腎臓に負担を与えてしまいます。
- 主食(キャットフード)は適正量を与える
- おやつはたくさん与えすぎない
【おさらい】グレインフリーとは
改めて「グレインフリー」とは何か?
何を目的に作られたのかを簡単におさらいしてみます。
穀物不使用の理由
ネコ科の動物は穀物を消化できる酵素を体内に持っていないため上手く消化できず、そのためネコちゃんに穀物を与えるのは良くないとされています。
よって、ネコちゃんに負担の少ないグレイン(穀物)不使用のキャットフードが開発されました。
ですが実際はキャットフードに含まれる穀物は加熱処理され͡糊化(α化)しているので、ネコちゃんでも食べて消化できるようになっています。
それでもネコちゃんにとって穀物の消化は時間がかかり、腸に多少負担がかかるのは事実です。
※一般に市販される非グレインフリーのフードは主原料が穀物であり、タンパク質原料より多く配合されています。
タンパク質含有量の増加
またグレインフリーキャットフードは穀物不使用な分「タンパク質含有量が多くなる」ことが特徴です。
グレインフリーキャットフードのパッケージ原材料を見ると、原材料の最初に肉や魚が来るはずです(原材料表は配合される原材料の多い順に記載される決まりがあります)。
タンパク質含有量が多いということは、肉食動物であるネコ科にとって野生本来の栄養バランスに近づくということです。
グレインフリーキャットフードは「ネコ本来の自然な食事」と言えるでしょう。
グレインフリーキャットフードのデメリットとは?
適正な量を守っていれば問題ないグレインフリーキャットフードですが、一部のネコちゃんにはデメリットとなる場合もあるようです。
考えられるデメリットについて解説します。
取りすぎると腎臓への負担がかかること
「グレインフリーだから」というより「高タンパク質フードだから」気を付ける場合があります。
体にとりこまれたタンパク質を分解吸収するのが肝臓・腎臓の役割。
それだけに過剰にタンパク質を取りすぎると肝臓・腎臓に大きく負担がかかります。
特にネコは腎臓の機能が強くなく、負担が蓄積されると慢性腎臓病になるリスクが高まるといわれています。
そのため慢性腎臓疾患を抱えているネコちゃんやよほど高齢のネコちゃんは、高タンパク質食材を避けたほうが良いといわれています。
これ以外にも疾患持ちのネコちゃんは、獣医師さんと相談の上で主食のキャットフードを選ぶ必要がありますね。
健康なネコちゃんは適正量のフードを食べる分に何の問題ありません。
配合される食材にアレルギーを持つネコちゃんにはおススメできない
グレインフリーキャットフードには、牛・豚・鶏・魚などの動物性たんぱく質原材料が多く使用されています。
ごくまれにですが、その動物性たんぱく質にアレルギー反応を起こすネコちゃんもいるそうです(大抵の場合、牛とか豚とかピンポイントのようです)。
これはグレインフリー・非グレインフリー関係なくすべての食材に言えることですが、もし食べた食材に対して気になる反応をネコちゃんが示した場合は獣医師さんに相談してください。
その際にアレルギーテストをして陽性反応の出る食材が判明するなら、その後のネコちゃんのフード選びの基準がはっきりするはずです。
少し下痢しやすくなるかも?
グレイン(穀物)の主成分であるグルテンには粘性があり、ウンチを固める効果があります。
従来のキャットフードを食べていたネコちゃんがグレインフリーキャットフードに変えると、ウンチが固まりにくくなり下痢しやすくなります。
健康なネコちゃんであれば、体がグレインフリー食に慣れるころに元の硬さのウンチに戻るはずですよ。
グレインフリーキャットフードのメリットは?
次にグレインフリーキャットフードのメリットについて解説していきます。
文面は多くないですが、ネコちゃんにとって最も重要な部分がここだと思っています。
多くのネコちゃんにとっておいしいフード
グレインフリーキャットフードの最大のメリットがこれだと私は思っています。
肉や魚メインのおいしい原材料をふんだんに使ったキャットフード。
今までのキャットフードがお気に召さなくなったネコちゃんでも、きっと喜んで食べてくれるはずです。
「好き嫌いが激しいネコちゃんに、とにかく食べて欲しい」そんな飼い主さんにまず試してほしいのがグレインフリーキャットフードです。
高タンパク質フードなので活力の源になる
肉食のネコちゃんにとって動物性タンパク質は「体が欲しがっている食材」なはずです。
グレインフリーキャットフードは良質なタンパク質食材が多く入っている場合が多く、ネコちゃんにとっては消化吸収が良いのでダイレクトに”血となり肉となります”。
ちなみに、ネコちゃんにも炭水化物や食物繊維は体のエネルギー源や腸内バランスを整える大事な成分です。
グレインフリーフードにはグレイン(穀物)は入っていなくても別な炭水化物食材が入っており、炭水化物や食物繊維が十分とれるよう工夫されているので安心です。
グレインフリーキャットフードをおススメできないネコちゃん
上記のデメリットをもとに、簡単にまとめてみました。
- 慢性腎臓疾患持ちのネコちゃん・高齢ネコちゃん
- 含有原料にアレルギー持ちのネコちゃん(その食材ピンポイントの場合のみ)
上記のネコちゃんには無理にグレインフリーのキャットフードは与えず、獣医師さんのアドバイスをもらってフードを食べさせてあげてください。
グレインフリーキャットフードをおススメしたいネコちゃん
こちらも上記のメリットをもとに簡単にまとめてみました。
- 健康なネコちゃん
- 今食べているフードをあまり食べなくなったネコちゃん
- 穀物アレルギー持ちのネコちゃん
元気なネコちゃんなら、グレインフリーのキャットフードはさらなる元気と活力を与えてくれる理想のキャットフードと思って良いはずです。
【まとめ】グレインフリーキャットフードは食いつきが良い「おいしいキャットフード!」
最後に一番伝えたいことは、「グレインフリーキャットフードは大半のネコちゃんが喜ぶおいしいキャットフード」だということです。
メインの原材料がネコちゃんの大好きな肉魚だから当然ですね。
ごはんをなかなか食べてくれないネコちゃんに、グレインフリーキャットフードはお試ししてみる価値は高いと思っています。
その中でもネコちゃんの食いつきの良さで高評価のキャットフードを下記に紹介しています。
気になったらぜひ覗いてみてください。
ネコちゃんの体を作るのは毎日の食事、健康で長生きしてほしいからネコちゃんにとって最適なキャットフードを選んであげたいですね。